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ブライアン・リー・チン・チャイ 医師 ヘルスケア

眼性ヘルペス-単純ヘルペスウイルス感染症

眼性単純疱疹感染性は、誰しもが最もかかりやすい目の病気の一つです。角膜に、帯状疱疹やアカントアメーバー感染性、局所的な薬物アレルギーまたは角膜上皮剥離などに似た症状が現れます。子供の場合は、ブドウ球菌感染やフリクテン性結膜炎と誤診され、角膜血管新生や角膜実質層炎、潰瘍など、視力の低下を引き起こす症状があとから発見されてしまうことも多くあります。

単純ヘルペスウイルス(HSV)は、8種類あるヘルペスウイルスのうちの一つです。アメリカでは、毎年50,000件の症例が、新規または再発の眼性HSV(主にタイプ1)感染性として、報告されています。単純ヘルペスウイルスは、レイヤー構造になっている角膜のどの層にでも感染するので、眼瞼炎(まぶたの炎症)や濾胞性結膜炎、角膜炎、角膜ブドウ膜炎と急性網膜壊死など、さまざまな病気を引き起こします。HSV眼病の再発率は、感染してから1年目がおよそ27%、5年目では50%、そして20年目では63%となっています。

初期の眼性感染症 感染は子供や若者の間で良く見られ、症状が軽いため感染に気が付かずに進行してしまう場合もあります。HSVが一度目に入ると、三叉神経節などに潜伏感染し続け、生涯ウイルスを排泄することになります。患者の体内からHSV1抗体が見つかるのはこのためです。潜伏感染しているウイルスは、何かのきっかけで角膜へと移動し病気を再発させることがあります。
病気の再発は、紫外線や発熱、眼の傷、免疫低下、視力矯正手術などがきっかけとなって起こり、角膜の3層(上皮、間質、内皮)すべてにおいて感染の可能性があります。主な症状としては、羞明(まぶしがり症)、視力の低下、眼が赤くなる、などが挙げられますが、他にも、角膜知覚の減少や角膜障害が何度も起こるなどがあり、治療せずに放っておくと、角膜に傷がついたり視覚障害が起こったりする場合もあります。
診断は主に臨床的所見で行い、必要に応じて、ウイルス培養、多核巨大細胞と核内好酸性封入体を探すパプ塗抹試験、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応法)などの検査で確認します。

治療 局所抗ウイルス剤は、樹枝状角膜炎(上皮型角膜ヘルペス)にのみ処方されます。抗ウイルス剤は、長期間使用すると角膜にとって有害になるので、通常他の角膜層で起きた炎症には使用しませんが、樹枝状角膜炎の場合は、病巣でウイルスが活発に増殖するので、抗ウイルス剤を用いた治療が必要となります。また、局所ステロイドはウイルスの増殖を悪化させるため、上皮型の角膜炎には使用できません。逆に、角膜実質炎や角膜内皮炎の場合には、局所ステロイドが有効です。
年齢にかかわらず、病気が繰り返す場合には経口抗ウイル剤を用いた長期的な治療が必要となる場合があります。

ブライアン・リー・チン・チャイ 医師
眼科専門医
http://healthyim.com/ja/hospital/my60423888880

タグ:ローガンライ病院, 眼性ヘルペス, マレーシア